大崎清夏×伊波真人「ことばのフライト、ことばの住みか」朗読とトーク&新刊サイン会

大崎清夏×伊波真人

「ことばのフライト、ことばの住みか」

朗読とトーク&新刊サイン会

2月に詩集『新しい住みか』を刊行したばかりの詩人・大崎清夏と、昨年12月に第一歌集『ナイトフライト』を刊行し、作詞家としての一面ももつ歌人・伊波真人による、朗読とトーク。ことばを手繰る二人が、現代詩と短歌という枠組をこえて互いの作品を読み解き、音楽や映画をはじめとしたさまざまな表現とことばの関わりを語ります。

◆日程:2018年5月3日(木・祝) 16:00~17:30

◆場所:二子玉川蔦屋家電2階ラウンジ

◆定員:50名

◆参加費:1000円

f:id:kankanbou2002:20171208121707j:plain



劉暁波・劉霞という二人の詩人につながる細い糸(田島安江)

 劉暁波の第二詩集で最後の詩集『独り大海原に向かって』と、劉霞詩集『毒薬』がやっと出版にこぎつけた。劉暁波が亡くなったのが昨年の7月13日、あの衝撃と悲しみが伝わってからまだ一年にもならないのに、人々の記憶からどんどん忘れられていくような気がしてならない。一人残された劉霞の消息がわからない。この二冊の詩集の翻訳を一緒にやった劉燕子さんも何度も電話をしたり、友人に聞いたりするけれど、何もわからないという。

 一人の人間の消息が、ある日を境に忽然と途絶えるということがあっていいのだろうか。

 この二冊の訳詩集は、劉暁波・劉霞という二人の詩人との、ほんのかすかにつながった糸のようなものだと思う。詩の言葉を信じたいし、詩の持つ力が広がってほしい、と思う。

 

f:id:kankanbou2002:20180314192935j:plain

『独り大海原に向かって』劉暁波

 詩集『牢屋の鼠』を出版したのが二〇一四年二月十五日。そのとき、〇八憲章の起草者としての罪に問われ、十一年の刑を言い渡されてから五年が過ぎていた。私は漠然と、彼が出獄できさえすればいつか、出会えるチャンスがあるかもしれないと淡い期待を抱いていた。詩人劉暁波に会ってみたかった。

 ところが、昨年(二〇一七)六月二十六日、衝撃的なニュースが飛び込んできた。劉暁波が末期がん治療のため、瀋陽の病院に移されたとのこと、そして、世界中の人々が注視する中、七月十三日、ついに帰らぬ人となった。その知らせを私は暗澹とした思いで受け止めた。

 劉暁波自身が生前、言論によって罪に問われる最後の一人になることを望んでいたといわれたが、残念ながら、世界はまだ彼の望み通りになっていない。むしろ、世界はもっと暗黒へと近づいているのではないだろうか。彼亡きいま、世界を覆う暗雲はますますその度合いを深めている。まるで太陽の光が遮られ、暗黒の世界が出現する日蝕のように。

 今ではもう、何者からも自由になった劉暁波。彼はどこまでも自由だ。彼の言葉のすべてが、世界中の人びとのものなのだ、と強く思った。劉暁波は、一匹の魚となり、一羽の鳥となって、自由に空を飛び、大海原を泳いでいける。きっと夜ごと、劉霞のもとを訪れているに違いない。もはや誰も、彼らを引き離すことはできないのだから。

          『独り大海原に向かって』「劉暁波の遺書」(本文)より

 

十七歳へ (抜粋) 劉暁波

ぼくは生きていて
過不足ない悪評もあびせられる
ぼくには勇気も資格もないが
花を一束と詩を一篇ささげるために
十七歳のほほえみの前に行く
ぼくにはわかっている
十七歳は何の怨みも抱いてないと

十七歳は呼吸が停止したとき
奇跡的に絶望していなかった
銃弾は山やま脈なみを貫通し
狂ったように海水を痙攣させた
すべての花が、ただ
一色に染まったときも
十七歳は絶望しなかった
絶望するはずがないじゃないか
君は未完成の愛を
白髪の母に託したままで

年齢を超越し
死をも超越した
十七歳は
今や永遠だ

 

f:id:kankanbou2002:20180314193005j:plain

『毒薬』劉霞

 劉霞の詩は、劉暁波の詩に共鳴し、『牢屋の鼠』の詩群が耳許に響きはじめた。劉霞の詩は劉暁波にとって間違いなく毒薬であった。しかも、じんわりと効いてくる毒薬。劉暁波の詩の根幹にあるものは「海は宇宙における最大の墓場」であったし、そこには常に死の概念が横たわっている。ということは、劉暁波の詩もまた、劉霞にとっては毒薬だということになる。詩を交換するという行為は、二人の間で交わされた「死への儀式」でもあったのだ。劉暁波亡き今、彼女を襲う空虚と苦痛の息詰まる「かなしみ」を世界中の誰一人として、癒やせはしない。

 時に伝えられる劉霞の状況は深刻さを増していった。軟禁状態に置かれているということはどんなことなのか。劉暁波の詩によると、世界中のマスコミの取材の禁止から始まり、訪ねてくる人のチェック、電話の盗聴と遮断、メールも消され、孤立状態に陥らせる。そして、何よりも、劉暁波は自らの死によって、劉霞の解放を望んだはずなのに、それをこそ、何より望んだはずなのに、それもかなえられない。なんという理不尽だろう。私は、劉霞の魂が少しずつ死んでいくのではないかと恐れる。あの「醜い子供」の人形のように。少しずつ毒薬が効いてきたりしていないか、と。

                『毒薬』「やっと劉霞詩集が」(本文)より

断片  劉霞

私はいつも見つめている
読み終えたばかりの死の光を
ぬくもりを感じるのだけれど
離れなければならないから
さあ、光のあるところに行きましょう

ずっと気丈であり続けたけれど
灰燼になってしまった
一本の木は
一閃の雷光で打ち砕かれる
何も考えないうちに

未来は私にとって
閉じられた窓
部屋の夜はいつまでも明けなくて
悪夢は消えない

さあ、光のあるところに行きましょう

現代歌人シリーズ20点突破記念フェアを開催します!!

『はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで』(雪舟えま)刊行記念

「現代歌人シリーズ」20点突破記念フェア

『はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで』(雪舟えま)刊行で、「現代歌人シリーズ」は20点を突破します。これを記念したフェアを開催します。お近くの方はぜひご覧になってください!!

f:id:kankanbou2002:20180309170943j:plain

梅田蔦屋書店

f:id:kankanbou2002:20180403161800j:plain

※梅田蔦屋書店では、限定ペーパー付きの『はーはー姫』が販売されます。


 

 

戸田書店掛川西郷店

f:id:kankanbou2002:20180323145522j:plain

f:id:kankanbou2002:20180322162004j:plain

 

 

ときわ書房志津ステーション店

f:id:kankanbou2002:20180403162036j:plain

f:id:kankanbou2002:20180403162052j:plain

f:id:kankanbou2002:20180403162107j:plain

 

 

 

 

『福岡穴場観光』刊行記念 「Y氏が見つけた九州の穴場展」&Y氏スライドトークショーのご案内

『福岡穴場観光』(書肆侃侃房)刊行記念

Y氏が見つけた九州の穴場展 & Y氏スライドトークショー

f:id:kankanbou2002:20180227141420j:plain

福岡・九州の歴史トリビア、珍スポット、レトロ&シュールネタなど紹介する大人気ブログ「Y氏は暇人」のY氏こと山田孝之さんの新刊『福岡穴場観光』(書肆侃侃房)が発売されました。

ミュージアム、寺社仏閣、建築、商店街、絶景、離島など、福岡県内の一風変わった観光スポットが、たっぷりの写真と共に紹介されています。

こちらの刊行を記念して、ブックスキューブリック箱崎店2Fのギャラリーにて、福岡だけではなく九州の様々な穴場を紹介する「Y氏が見つけた九州の穴場展」を開催します!

福岡・九州の、教えてもらわないと辿りつけないようなディープで魅力的な"穴場"について、写真とY氏の解説付きで展示するほか、3月31日(土)にはY氏によるスライドトークショーも開催。

知れば行きたくなる、誰かに教えたくなる、そんな”穴場”情報満載のイベントです。 皆様のご来場をお待ちしております。

Y氏スライドトークショー

日時:2018年3月31日 (土) 19:00スタート(18:00開場)

会場:カフェ&ギャラリー・キューブリック

出 演:Y氏(山田孝之

参加費:1500円(1ドリンク付・要予約)


 

『福岡穴場観光』刊行記念イベント「Y氏(山田孝之氏)、福岡の穴場を大いに語る」(六本松 蔦屋書店)のご案内

『福岡穴場観光』(書肆侃侃房)刊行記念イベント

Y氏(山田孝之氏)、福岡の穴場を大いに語る

「山田全自動」の名前でも活躍するY氏(山田孝之)の最新刊『福岡穴場観光』(書肆侃侃房)がついに出版されました。

福岡の絶景、レトロ、珍スポットが満載の本書の刊行を記念して、 トークイベント&サイン会を開催します。 あっと驚く観光地や知られざる名所をご紹介していただくほか、書籍に載せられなかった スポットのことも特別にお話しいただきます。

Y氏と一緒に魅力的な福岡を再発見してみませんか? ぜひ、お越しください。

f:id:kankanbou2002:20180223091646j:plain

◆日時:3月17日(土)16:00~

◆場所:六本松 蔦屋書店アートスペース

◆定員:50名

◆参加費:無料

◆サイン会対象書籍:『福岡穴場観光』 ※他店でご購入も可

予約は不要です。

 

 

 

 

出版社6社合同 韓国文学フェアを開催します。

河出書房新社 クオン クレイン

晶文社 書肆侃侃房 白水社

出版社6社合同 韓国文学フェア

このたび、出版社6社(河出書房新社、クオン、クレイン、晶文社、書肆侃侃房、白水社)が合同して、韓国文学フェアを開催することになりました。

他社の韓国文学の手書きポップを、各社の社員が書き合っています。全部で18にもなるポップは、熱量がすごいです。開催をご検討いただける書店の方は書肆侃侃房の藤枝までご連絡ください。

f:id:kankanbou2002:20180216175825j:plain

 

◆フェア書籍

こびとが打ち上げた小さなボール(河出書房新社

カステラ(クレイン)

ピンポン(白水社

アンニョン、エレナ(以下、書肆侃侃房)

優しい嘘

七年の夜

満ち潮の時間

ギリシャ語の時間(以下、晶文社

三美スーパースターズ

走れ、オヤジ殿

誰でもない

菜食主義者(以下、クオン)

どきどき僕の人生

アオイガーデン

ワンダーボーイ

野良猫姫

アンダー、サンダー、テンダー

殺人者の記憶法

 

◆開催書店

丸善ジュンク堂書店梅田店

f:id:kankanbou2002:20180219161203j:plain

f:id:kankanbou2002:20180219161212j:plain

f:id:kankanbou2002:20180219161230j:plain

f:id:kankanbou2002:20180219162756j:plain

丸善キャンパスショップ立教大学池袋店

f:id:kankanbou2002:20180223135735j:plain

③知遊堂亀貝店

f:id:kankanbou2002:20180306182425j:plain

丸善ジュンク堂書店渋谷店

f:id:kankanbou2002:20180314185359j:plain

丸善博多店

f:id:kankanbou2002:20180314185245j:plain

⑥増田書店

f:id:kankanbou2002:20180327163326j:plain

⑦精文館書店豊橋本店

f:id:kankanbou2002:20180402111622j:plain

⑧Carlova360 NAGOYA

f:id:kankanbou2002:20180402111753j:plain

三省堂書店神保町本店

f:id:kankanbou2002:20180403185545j:plain

ジュンク堂書店福岡店

f:id:kankanbou2002:20180424130703j:plain

⑪今野書店

f:id:kankanbou2002:20180424130837j:plain

くまざわ書店アピタテラス横浜綱島

f:id:kankanbou2002:20180424135944j:plain

HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE

f:id:kankanbou2002:20180502093628j:plain

f:id:kankanbou2002:20180502093659j:plain

くまざわ書店下関店

丸善広島店

ジュンク堂書店三宮店

本の学校今井ブックセンター

f:id:kankanbou2002:20180528202231j:plain

f:id:kankanbou2002:20180528202249j:plain

f:id:kankanbou2002:20180528202303j:plain

ジュンク堂書店大分店

喜久屋書店太田店

紀伊国屋書店上智大学

f:id:kankanbou2002:20180613081210j:plain

東京大学生協本郷書籍部

f:id:kankanbou2002:20180612111622j:plain

『夢みる巨大仏 東日本の大仏たち』パネル展&著者・半田カメラさん出演情報

パネル展

八重洲ブックセンター本店

f:id:kankanbou2002:20180219165322j:plain

f:id:kankanbou2002:20180215162945j:plain

書泉グランデ

f:id:kankanbou2002:20180214104058j:plain

 

 

 テレビ出演

・「車あるんですけど…?」(テレビ東京系)

放送日時:2018年2月18日(日)「大仏マニアおすすめ!一度は見るべき!!魅惑の大仏」

大仏を愛する大仏マニアが南関東のおすすめ大仏を巡る!東京湾を一望できる絶景の大仏や、仏像専門フィギュア店に興奮!

f:id:kankanbou2002:20180219165344j:plain

・『テンションの上がる巨大仏』(テレビ朝日系)

放送日時:2018年1月28日(日)「テンションの上がる巨大仏」

大仏で有名な「奈良の大仏」は約18m、「鎌倉の大仏」は約13mですが、 実はそれより大きい大仏様が全国には80体以上、40mを超える大仏様も15体いらっしゃるんです! 今回は、そんな巨大な御身で我々を見守ってくださっている大迫力の仏像の魅力を紹介! 何でもない日常風景の背景にそびえ立つ100mの「仙台大観音」にテンションUP! また、日本最大の大きさを誇る120mの「牛久大仏」の作り方を当時の映像とともに解説。 神々しくもカッコイイ大迫力映像に今田&指原も思わず大興奮。

f:id:kankanbou2002:20180214104936j:plain

『夢みる巨大仏 東日本の大仏たち』半田カメラ

A5、並製、176ページオールカラー

定価:本体1,600円+税

ISBN978-4-86385-297-6 C0026